約5万円で購入できるRTX3000シリーズ「RTX 3060 Ti」は、RTX 2080 SUPERと同等性能の高コスパモデル!
最近レイトレーシング対応のゲームが増えてきたんで、グラボ買い換えようと思ってるんですけど、お勧めって何でしょう?
ちなみに『サイバーパンク2077』とかやりたいっす!
レイトレーシング対応のグラフィックボードで選ぶなら「RTX 3060 Ti」がお勧めですよ!約5万円で買えるRTX3000シリーズって魅力的ですよね?
2020年12月2日に解禁されたNVIDIA社製GPU「GeForce RTX 3060 Ti」はRTX3000シリーズの最下位グレードモデルです。
最下位グレードとは言ってもRTX 3060 Tiは、前シリーズのRTX 2080 SUPERと同等の性能を持って、実勢売価約5万円で購入できる高コスパなGPUなので、RTX3000シリーズの普及を一気に加速させる事実上のスタンダードモデルです。
GeForce系のGPUは「 xx60 」番台が最も普及するグレードなので、RTX 3060 Tiがリリースされた事によってRTX2000シリーズからの移行が一気に進むことが予測されます。
この記事は、新しくゲーミングPCの購入を考えている人や、GPUのアップグレードを考えている人向けの内容になっていますので、ご参考までにご覧下さい。
ミドルクラスGPUの大本命、最高のワットパフォーマンスを持った「RTX 3060 Ti」について詳しくご説明します!
今からレイトレーシング環境を考えるなら「RTX 3060 Ti」がお勧め
GeForce RTX 3060 Ti 基本性能
NVIDIA CUDAコア | 4,864基 |
ブーストクロック | 1.665GHz |
ベースクロック | 1.41GHz |
メモリ構成 | 8GB GDDR6 |
インターフェース幅 | 256bit |
レイトレーシング | 第2世代 |
Tensorコア | 第3世代 |
最大解像度 | 7680×4320 |
消費電力 | 200W |
システム電力要件 | 600W以上 |
直近では『コールオブデューティー ブラックオプス・コールドウォー』(COD:BOCW)や『サイバーパンク2077』がリリースされて、レイトレーシング対応のゲームがかなり増えてきました。
そう言ったAAAタイトルの推奨グラフィックボードにRTX3000シリーズの名前が上がってきたのを見て「ああ遂に。。」と思った人も多いんじゃないでしょうか?
PCゲームは年々高画質化が非常に速いスピードで進んでいくのと、家庭用ゲームと違って【 PS4 → PS5】のような明確な世代交代がありません。なので、気付いたら周りの環境に取り残されているなんてことがよくあります。
プレイするゲームの変化にもよりますが、グラフィックボードの買い替えは2世代後を狙うとコスト以上に性能の向上が得られます。1世代後はほとんどの場合マイナーチェンジ程度なので、上位グレードへの買い替えじゃなければ性能の向上幅はそれほど大きくありません。
GTX 1060がリリースされたのが2016年7月。当時、GTX1060を購入して約4年が経って、そろそろ最近のゲームをやるには厳しくなってきたはずです。
4年前だと『PUBG』が流行ってましたね。『PUBG』をプレイする為にゲーミングPCを買う人が本当に多かった。
最近だと『フォートナイト』『Apex Legends』の問い合わせが非常に多く、やはりゲーミングPCを購入する人が増えるタイミングには「キラーソフト」の存在があるんだなと思います。
直近では『サイバーパンク2077』の為にゲーミングPCやグラフィックボードを購入する人が非常に多く、その人気の高さと要求される推奨スペックの高さを感じます。
RTX 3060 Tiは『サイバーパンク2077』用にグラフィックボードを購入したいという人にお勧めのRTX3000シリーズのエントリーグレードモデルです。
RTX 3060 Tiの発売前までは、前シリーズのRTX 2070 SUPERが実績売価4.5万円まで価格が下がって売れていましたが、RTX 3060 Tiが発売された現在では購入する理由が見当たらなくなりました。RTX 2070 SUPERは市場からほとんど姿を消していますが、まだ残っていればさらなる下落も予想されます。
RTX 3060 Tiと既存モデルの主な性能 RTX 3070との性能差は?
RTZ3060Ti | RTX3070 | RTX2080SUPER | RTX2070SUPER | GTX1060 | |
---|---|---|---|---|---|
NVIDIA CUDAコア | 4,864基 | 5,888基 | 3,072基 | 2,560基 | 1,280基 |
RTコア | 38基 | 46基 | 48基 | 40基 | 非搭載 |
ブーストクロック | 1.67GHz | 1.73GHz | 1.81GHz | 1.77GHZ | 1.70GHz |
ベースクロック | 1.40GHz | 1.50GHz | 1.65GHz | 1.6GHZ | 1.50GHz |
メモリ構成 | 8GB GDDR6 | 8GB GDDR6 | 8GB GDDR6 | 8GB GDDR6 | 6GB GDDR5 |
インターフェース幅 | 256bit | 256bit | 256bit | 256bit | 192bit |
レイトレーシング | 第2世代 | 第2世代 | 第1世代 | 第1世代 | 非搭載 |
消費電力 | 200W | 220W | 250W | 215W | 120W |
システム電力要件 | 600W以上 | 650W以上 | 650W以上 | 650W以上 | 400W以上 |
RTX 2080 SUPER同等性能で消費電力200Wは正直驚き!普及モデルの登場で本格的にRTX3000シリーズの時代が到来!?
すでにRTX 3070を購入した人も多いと思いますが、RTX 3060 Tiの発売後にグラフィクボードの購入を考え始めた人にとっては「RTX 3070とRTX 3060 Tiどっちにするか?」非常に悩ましい問題です。
驚くべきはRTX 3060 Tiの消費電力200Wという点。これは前モデルRTX 2080 SUPERから50Wも低い消費電力です。当然必要になる電源容量も下がるのでPC全体に必要な電源容量が抑えられるというメリットがあります。
従来の考え方だと、性能の高いグラフィックボード = 高容量電源が必要だったのですが、RTX3000シリーズはこの問題が大幅に改善されています。目を見張るワットパフォーマンス(1Wあたりの処理性能)の向上です。
CUDAコア数はRTX 3070と比較すると約80%に抑えられているので、ベンチマークスコアでも約90%の性能差が現れています。
CUDAコアはCPUコア数のGPU版のようなもので、NVIDIAのGPUに搭載される「Compute Unified Device Architecture」の頭文字をとってCUDAと表記される計算プロセスです。
単純に言うと、クロックス数が同等の場合CUDAコア数が多い方が高性能になります。上位グレードの方がCUDAコア数が多く性能が上がっていきますが、当然コストも上がってきます。
NVIDIA製GPUの中でRTXシリーズのみに搭載されているRTコアの数がレイトレーシング性能を表しています。上位グレードになるほどRTコア数が増加し、その結果レイトレーシングを使った時のフレームレート安定性に繋がります。
特に解像度がWQHDや4Kといった高解像度になるほど効果が顕著にあらわれるので、4K環境でレイトレーシングを使いたいという人にはRTX 3070の方がお勧めです。
RTX 3060 TiはフルHDからWQHDでの運用ならDLSSを使ってフレームレートを稼ぐことはできますが、4KでFPSゲームとなるとちょっと物足りない結果になります。
とにかく綺麗なグラフィックが売りのオフラインRPGやオープンワールド系ゲームだと60fps出ていればひとまず快適ですが、競技性の高いオンラインゲームの場合フレームレートの差で勝負に影響が出ますので、そこも選ぶポイントになります。
まあ現実的に、4Kでレイトレ使ってFPSゲームってあんまりやる人いないと思うんですけどね。。
RTX 3070の実勢売価が7.7万円、RTX 3060 Tiの実勢売価が5.5万円。約2万円の価格差でこの微妙な性能差を考えるとコストパフォーマンス、ワットパフォーマンスの面ではRTX 3060 Tiの勝利です。4K解像度での運用を望まなければ十分なパフォーマンスが得られます。
RTX 3060 Tiの特徴まとめ
- RTX 3070と比較して80〜90%の性能
- RTX 2080 SUPERとほぼ同等性能
- 消費電力200Wは電源容量600W以上で運用可能
- フルHD〜WQHD環境での運用に最適
各社RTX 3060 Ti搭載グラフィックボード紹介
ここからは現在販売されている各PCパーツメーカーのRTX 3060 Ti搭載グラフィックボードをご紹介します。
MSI GeForce RTX 3060 Ti GAMING X TRIO
MSIの人気シリーズ「GAMING X TRIO」は高い冷却性能と静音性を持ったトリプルファン搭載モデル。オーバークロックによりブースト時のクロック数が大きく伸びています。
MSI GeForce RTX 3060 Ti VENTUS 2X OC
全長23cmのショート基盤採用デュアルファン搭載モデル。リーズナブルな価格ながらも高い堅牢性を持った高コスパモデル。
ZOTAC GAMING GeForce RTX 3060 Ti Twin Edge
全長23cmのショート基盤採用のZOTAC「Twin Edge」シリーズ 。最安クラスの価格帯とは言ってもクーラーやバックパネルの作り込みのレベルが非常に高い。オリジナルOCソフトでの制御が可能。
同シリーズのオーバークロック版。
ASUS ROG-STRIX-RTX3060TI-O8G-GAMING
ASUS「STRIXシリーズ」はセミファンレス仕様が特徴のトリプルファン採用の人気モデル。PCパーツ全体を「STRIXシリーズ」で揃える自作ユーザーも多い。
ASUS DUAL-RTX3060TI-O8G
ASUS「DUALシリーズ」は価格を抑えたデュアルファン採用のグラフィックボード。実績売価6万円程度で買えるRTX 3060 Tiを調べるとこれにたどりつく。
ASUS TUF-RTX3060TI-O8G-GAMING
ASUS「TUFシリーズ」はその名の通りタフで頑丈さが売り。長寿命な独自開発のトリプルファンを採用しているので、長時間のゲームプレイを想定して長く使えるグラフィックボードをお探しの人にお勧めです。
GIGABYTE GeForce RTX 3060 Ti GAMING OC 8GD
トリプルファン搭載のオーバークロックモデル。GIGABYTEライティングシステム「RGB FUSION2.0」対応。意外と少ないHDMIポート2系統持ち。
GARAKURO GAMING GG-RTX3060Ti-E8GB/DF
玄人志向のゲーミングブランド「GARAKURO GAMING」のデュアルファン搭載モデル。全体的にコスパ優先の作りなので、玄人志向らしい多少の手抜き感は感じられる。
RTX 3060 Tiはスタンダードモデルだけあって、デュアルファン採用のショート基盤モデルのラインナップが多いです。
ボード全長が短いタイプのASUS DUALやZOTAC Twin Edgeは、PCケースのサイズをあまり気にせず取り付けができるので、自作PC初心者の人にもお勧めです。
MSI GAMING X TRIOや、ASUS STRIXはボード全長が30cmを超える大型なグラフィックボードなので、購入前に取り付ける予定のPCケースの仕様を調べて、拡張ボードの取り付け可能な長さを調べておくこと。
購入後に物理干渉で取り付けできないとかなり哀しいので、必ず調べておきましょう。
本格的なレイトレーシング時代を楽しむなら、RTX 3060 Tiを選びましょう。
「xx60」番台がついにリリースされて、本格的にRTX3000シリーズの時代だなあ、と日々感慨にふける今日この頃ですが、RTX 3060 Tiはやはり優秀ですね。これは年末年始の買い替えがかなり増えそうです。
もしこの記事を見ている人でGTX 1060を使っていて、買い替えを検討しているという人がいたら、確実に買い替えをお勧めします。RTX 3060 Tiへ買い替えた場合、性能比では2倍以上になります。
当時GTX 1060を購入した人だと、当時3万円くらいの売価で最終的に販売されていたので、RTX 3060 Tiへの買い替えの場合の約5万円はちょっと高く感じるかもしれません。
もし予算がそこまでないと言うならば、レイトレーシング対応グラフィックボードで最安のグレードはRTX 2060が選択肢になります。実勢売価で約3万円なので割り切って買えます。
RTX 2060はレイトレーシング性能としてはRTX3000シリーズに劣りますが、ゲームタイトルによってはまだまだ使える性能を持っています。
RTX3000シリーズの中で最安値とはいっても5万円以上するグラフィックボードを買うのはちょっと抵抗があると思います。予算を明確に3万円で設定するのであればRTX 2060にしておきましょう。とりあえずレイトレ対応なので心強いですね。
一番大きな差はレイトレーシング性能であるという点なので、対応のゲームをプレイするかどうかが選択のカギになります。今後もレイトレーシング対応のゲームタイトルは増えていくので、最低限の準備はしておきたいところです。
今後リリースされるゲームタイトルの推奨環境に「RTXシリーズ以上」というシステム要件が増えていくのは間違いありません。PS5がリリースされた影響もあり、レイトレーシング対応ゲームが増えていくのを考えるとRTX 3060 Tiは最適な選択肢になると思います。
予算5万円でPS5にするか、RTX 3060 Tiにするかって考えたらぼくは迷わず後者を選びます!ゲーミングPCでレイトレ対応ゲームを遊び倒しましょう!